日 時:2016年8月15日(月)
会 場:立教大学
※同日の「第3回意見交換会」後に開催
主として以下のことが確認されました。
・設立総会を2017年4月29日(土)に開催すること、
・設立までの準備を「呼びかけ人会」が行うこと、
・「呼びかけ人会」の世話人:長友恒人、世話人補佐:市瀬智紀、佐藤真久、中澤静男
以下は会の詳細。
1.開会挨拶(阿部治)
学会として持続可能性に関わる分野をやっている学会はいっぱいある。
日本学術会議、SDに関わる人づくり、多様な学会とのコラボ、など、「つなぐ」役割が期待される。
研究者は論文だけ書けばよいという姿勢の人が少なくないが、本当に共同研究できるにはどうすればよいのか考えるべき。
未来を志向した政策提言をしていく。
多様な学会や実践者をつなぐ集まりをしていく。
産業界や行政の方も入ってもらう。
2.今後の予定(長友恒人)
呼びかけ人会が設立趣意書や会則の案をつくる。
2016年12月ぐらいに呼びかけ人会議をもって原案をつくる。
そのあと入会の呼びかけをする。
事務局体制も必要になる。確定した案は設立総会で承認してもらう。
設立時の役員任期は1年として、1年後に選挙をするという考え方もあり得る。
1年目から研究大会をするのは難しいのではないか。
テーマ別研究会や地方部会をおくのかなども検討しなければならない。
呼びかけ人会に世話人と世話人補佐を置く。
3.質疑応答及び意見交換(約1時間)
- 小中学校の先生は忙しすぎる。オリンピック対応や英語もやらなくてはいけない。教員はメリットが見えてこないとなかなか学会には入らないだろう。
- T大学に学際的な学部がある。ESD学を研究していくためには、学際での情報交換が必要。
- 私自身が学際人間である、原子力、物理、放射線量測定、文化財科学(考古学や文化財)と歩んできたので「学際」の特性は理解できる。設立時の会員は500人ほしい、そのためにも学校の先生に入ってほしい。
- 学会はユネスコスクールのバックアップをしてほしい。学校教育全体がESDに変わりつつある。8月の審議会論点整理。ESDを進めることが学校教育改革になる。世界、そして日本の学校教育をどう変えていくのかという視点が大事。
- 300人とか500人という数も大切だが、最初のターゲットは学校の先生ではないのではないか。「学」に通じた人が学際的な「学」をつくり、メリットを創出する。それから現場の人が入るというあり方がいい。
- 日本イベント学会副会長をしているが、学会は実践の自慢のし合いと高齢化が進行している。「学」としての追求が抜けている。自慢のし合いで20年たった。次につながらない。学術研究のメソッドを持っている人がいないといけない。
- 3つの質問がある。
・日本のESDは国際的な文脈にのっているのか。
・体系化されたESDとはなにか。
・実践者とはだれのことを指すのか。 - 国際性をどう保証するのか。ESD学会は、日本の国内学会としてとらえられている。国際的な流れと切り離されたESDはありえない。世界のESDとのパイプと発信が必要なので仕組みづくりが大切。海外の人に呼びかけ人に入っていただくのはどうか。
- ESD学を作るのは国際的なチャレンジである。環境科学は確立した。国際学術集会はたくさんある。来年度の研究集会は、実践発表会ではなく、基調講演を中心にするとよい。
- 研究者が会員になること。先生が入らないと300人にならない。研究者は100人ぐらいしか期待できないだろう。学校の先生にも最初から入ってもらう。事例発表に対するアドバイスが大切。国際交流は必要だが、最初は力を入れる余力がない。海外のどこに向かって発信するのか。組織として発信するのかどうか。組織に国際交流部会を作るのは大切。実践者と研究者の重なりを多くすることが大切。
- 従来のESDの議論では女性とマイノリティがはいっていないのではないか。批判や疑問を受け止める学会でありたい。若者の参画が必要。役員には30代、40代を入れるべき。若い人を主体にすればよい。
- 国連大学RCEは国際的な経験を積んでいる。国連大学高等研究所など、新たな関係をつくるのではなく、現状であるこうしたネットワークとの関係性が必要。きちんとリサーチしてほしい。また教員は個人会員で入るのか、団体会員で入るのかも検討してほしい。
◎ 確認事項
- 設立総会の日程は2017年4月29日とする
- 呼びかけ人は別紙の通りであるが、若干増える可能性がある
- ロードマップは別紙の通り
- 世話人は長友恒人、補佐は中澤静雄、市瀬智紀、佐藤真久が確認された。
4.閉会挨拶(見上)
今日を持ってノーリターンになった。ESDは教育の世界で浸透している。
中教審の総合学習の部会でESDはどうなっていると教員の側から言われた。
わたしたちはそうした声に応える必要がある。